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2000年4月号掲載 よしだともこのルート訪問記

第61回 県立高校の「身の丈ネットワーク」構築記
〜菰野高等学校〜

 今回は、前回に引き続き三重県三重郡菰野(こもの)町を訪問し、三重県立菰野高等学校注1の浦田治(うらた おさむ)先生から、公立高校でのネットワーク構築の工夫や活用についてお聞きしました。
 会話には、菰野高校のPCクラブ員の森井祐貴(もりい ゆうき)君(高3)、今村匡孝(いまむら まさたか)君(高1)にも加わっていただきました。

■「身の丈ネットワーク」の構築……

私(以下Y):こんにちは。浦田先生が、「'99 『インターネットと教育』フォーラム注2の論文集」に掲載されていた、「身の丈ネットワークの構築」という論文の書き出しの文章には、非常に共感しました。
 まず、その部分を引用しますね。

 ひとたび動き出すとネットワーク管理の業務は面倒な仕事である。趣味的につなげて喜んでいるうちが花で、運用の責任を負うとなると、システムにリスクのある試行錯誤などは許されず、トラブル対応の“奔走”が待っている。
 業者にアウトソーシングをしたくても貧困な学校に付き合ってくれる奇特な業者はそういない。柔軟で安定したシステムの運用保守にかかる費用は膨大で、結局、自分達で技術やノウハウを身につけて作り込むしかないというのが多くの学校の実情であろう。
 菰野高校のネットワーク構築は、“身の丈でできることだけをできる人たちができるときにやる”という方針である。

 さらに、この論文の最後の部分も、名文だと思いました。

 スキルの高い生徒達には学校に貢献する仕事の引き換えに、PC室を特権的に利用することを認め、また責任を負わせることでできるだけ部屋を開放するようにしている。閉じたままのPC室というのはいけない。パソコンは腐りやすい生ものですから……。

 本当にそのとおりですね。  現在、大学や企業の中には、ものすごい費用をかけて、ネットワークを構築、運用しているところが増えてきました。これは、ネットワークが必要不可欠な存在となったいま、費用をかけざるをえない状況になっているためでしょう。
 その一方で、使う人たちが自ら動かないとネットワーク環境が得られにくい場所も、まだまだ多いわけで(とくに小・中・高校)、菰野高校の「身の丈ネットワーク」構築の話は、多くの組織の人々にとって参考になると思います。
 では、この学校のネットワーク環境の歴史から、教えていただけますか。


浦田先生(以下U):ネットワーク環境の構築において、まず外部とのラインを確保する必要があります。授業で使い始めると一度に40台以上が動くので、それに耐えられる広帯域の回線が必要になります。
 本校では、次のような環境の進展があり、やっとの思いで専用線や10Mbpsケーブルが確保できました。

1996年 内線アナログによるダイヤルアップ接続の開始
1997年 ISDN 64Kbpsによる接続の開始
1998年 DA(デジタル・アクセス)128Kbpsによる常時接続の開始
1999年 CATV 10Mbps接続の開始(昼間のみ)

 とくに三重県デジタルコミュニティズ実験事業でユニバースネット(U-NET)とDA128Kbpsで常時接続になってから、一気に教職員の利用が広がりました。従来までの従量課金は「使うだけ損」ですが、固定課金は「使うだけ得」という捉え方になりますから。
 また、四日市ケーブルテレビ(CTY)の10Mbpsのケーブルが利用可能になってからは、パフォーマンスが向上し、授業で使えるネットワーク・コンテンツの幅がぐっと広がりました。SOI(School Of Internet)にある大学の講義のビデオ・コンテンツなども十分実用可能です。
 現在、校内でWebやメールの利用は日常化していますし、端末の整備も急ピッチで進めています。2室のパソコン教室での授業もネットワーク利用を前提に組み立てられるようになりました。
 さて校内のネットワーク構成(図1)のマシン配置ですが、マシンB〜GをグローバルIPアドレスの使えるU-NET側に、マシンH、Iは、プライベートIPアドレス側に置き、Aのマシン(TurboLinux 4.0)をゲートウェイとし、NIC注3を3枚差して使っています。このマシンが一番お金がかかっておらず、寄せ集めの部品で自作したPCです。
 CTYの10Mbpsの線は、昼間だけしか使わせてもらえないので、午前7時〜午後7時はCTYに、それ以外の時間帯はU-NETにと切り替えなければいけません。これを、cronコマンド注4を使ってルーティング・テーブルを書き換えて行っています。また、不要なサービスは停止し、telnetは止めて、SSH(Secure SHell)のみを使用可能にしています。
 Bのマシンは、BEBOPネットワーク利用研究会注5(bebop.gr.jp注6ドメインで運用)のDNS、Web、メール・サーバーとして使っています。
 一般の学校では、マシンにNICを2枚差してIPアドレス変換、ファイアウォール、プロキシ機能を持たせる必要があります。運用コストを考えるとPC UNIXが望ましいでしょう。
 現在、周辺地域の先生たちとTurboLinuxでの構築・運用の勉強会注7を進めています。
 「TurboLinux Server日本語版6.0」には、HDE Linux Controller注8がバンドルされており、初期設定、ユーザー管理、各種サービス(Apache、BIND、Sendmail、AppleTalk、Samba、DHCP)の管理がWebブラウザからできます。
 これは、オール・イン・ワン・サーバーCobaltなどで実現された「インターネット関連のサーバー設定を、Webブラウザからコントロールする」機能と同等のものです。

Y:インターネット・サーバーに、積極的にTurboLinuxを使おうとされているんですね。

U:最初は、サンのワークステーションに手を出したんですが、少ない予算で実を得る運用を続けていかねばならない宿命上、PC UNIXでできる範囲のことはやってしまう方がいいと思うようになりました。たいていのことは関連書籍やWebドキュメントで調べられますから、ポピュラーなものがよいと考え、結局、Linuxに行き着きました。最初は、FreeBSDでやっていたんですけどね。

Y:浦田先生は昔からコンピュータに興味を持たれていたのですか。

U:いいえ。大学時代は数学が専門でコンピュータはまったく使用していませんでした。教員になってから、Lotus 1-2-3で成績処理のプログラムを書いて使っていたぐらいで、パソコン通信もすぐに興味がなくなって、やっていませんでした。
 本格的に勉強を始めたのは、インターネットがブームになった、1996年ぐらいからですね。「東海スクールネット研究会」注9に飛び込んで、いろいろ教えていただきました。代表の後藤邦夫先生(南山大学)は、神様みたいな存在です。
 そして、菰野高校のドメインとして komono-h.ed.jpが取得できたので、校内での環境とは別に、外部向けのサーバーとして利用しています。
 “身の丈ネットワーク”的には、派生コストを考えると、学校で独自のドメインとサーバー群を持つ必要はないということで、四日市ケーブル・テレビ局内に、komono-h.ed.jpのサーバーをハウジングさせていただいています(図1の「CTY」内部)。
 実は、三重県の北勢地区は、すごく台風が多く、年に2回ぐらい台風のために停電するんですよ。学校内にサーバーを置くのは、ほかの地域よりもストレスがたまるんです。まあ、ちゃんとUPS注10を用意すればいいんでしょうが……。停電のたびにあたふたするよりも、電源供給がきっちりしたところ注11にサーバーを置くのがベストだと考えました。
 そこで、電気通信事業者であるCTYの関連会社のCynetコミュニケーションズに相談し、「地域の学校向け格安ハウジング・サービス」の提案をいただきました。現在、komono-h.ed.jpのサーバーは、ハウジングで運用し、アプリケーションのアップグレード・セキュリティ対策・不正ログのチェック・バックアップなどのサポートをしていただいてます。
 学校の担当者がルート権限を持ち、運用責任は学校側にありますが、セキュリティにかかわる部分の対応をCynetにお任せできたため、精神的な負担が減ってよかったです。

Y:それは名案ですね。

図1 菰野高校のネットワーク構成図(1999年12月当時)
菰野高校のネットワーク構成図

■修学旅行をその日のうちにSMILコンテンツで

U:わが校では、Real動画コンテンツも積極的に作っています。
 事前に自分が行った授業をRealコンテンツにしておき使ってみましたが、生徒は動画を最後まで見る集中力が続かず、失敗しました。よっぽど興味のある内容なら別でしょうが、授業というのは、先生が生徒の反応を見ながら話してこそ意味があるものなんですね。
 僕としては、授業の中身はRealビデオの自分にしゃべらせて、その時間中、同時に教室を動き回って個別に生徒に対応すれば、一人二役でティーム・ティーチング注12ができると思ったんですが……。生徒には「先生が教室におるんやったら、先生がやればいい」といわれてしまい……(笑)。

Y:ものすごく手間ひまをかけた、自信作だったでしょうに。

U:そうなんです。けっこう気合を入れて作ったんですよ注13
 また、修学旅行(スキー学習)にビデオを持っていき、昼間撮ったビデオを現地でその晩のうちに編集してRealコンテンツにしてサーバー側に置いたこともあります。翌日には、父兄や修学旅行に行かなかった先生がインターネット上で見られました。
 それ(http://www.komono-h.ed.jp/real.html)が、リアルネットワークス注14の目に留まり、文教向けソリューション・サクセス・ストーリーのページからもリンクされました。
 現地での編集を担当したのは、PC部員の森井祐貴君です。1998年の修学旅行ですから、森井君が高2のときです。

Y:その日のうちに編集してアップするのは、大変だったでしょうね。

森井君(以下M):毎晩、夜中の3時ぐらいまで編集作業をして、それから寝て、朝6時にはたたき起こされて、昼は1日スキーをして、また夜は編集作業……を繰り返していたので、戻ってから高熱を出してしまいました。
 このときは、普通のRealコンテンツではなく、SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)注15コンテンツで提供したので、編集に時間がかかったのです。
 当時は、SMILが出たばっかりで、タグを一から覚えて使いました。修学旅行の2週間ぐらい前に、浦田先生から「おい、森井、SMILがいいぞ。これを覚えろ」といわれて、あわててSMILの文法を勉強しました。
 しかも、そのころは、SMILに対応しているREALPLAYER-G2が安定していなくて、ちゃんと書いているのに、うまく表示されず苦労しました。
 また、SMILは日本語環境をサポートしていないので、JISの日本語フォントを呼び出すように、始めの方にプログラミングしておいて、日本語フォントを強制的に使えるようにしました。いまだに、SMILは日本語をサポートしていませんからね。

Y:そうだったんですか。では、森井君の苦心の作を見せてください。

U:こういうのは、一般の人が見ても面白くないでしょうが、親や先生にとっては面白いですし、次の学年の生徒が同じところに修学旅行へ行く場合には、事前学習として使えます。

Y:ところで、森井君のパソコン歴は、長そうですね。

M:初めて自分で買ったパソコンは、PC-9801 Cs2(486SX/33MHz)でした。これが中学1年生(1994年)のときです。この上で、Windows 98も動かしました。このパソコンをどのように使ってきたかを「我が愛機PC-9821 Cs2の歩み」注18にまとめています。
 PC-9801シリーズは、1982年1月に発売され始めたのですが、全機種の機種名、CPU、クロック、メモリ、HD、CD、アクセラレータ、価格、発売時期を、「PC-98の歴代機種の仕様」というページにまとめています。

Y:すごいですね。私もPC-98を使っていた時代があるので、懐かしいです。こういう情報はどうやって入手したのですか。

M:不明な点についてはNECに電話で何度も問い合わせをして、「また、おまえか」みたいなことをいわれながらまとめました。僕の誕生日が1982年1月なので、PC-9801の歴史は、僕の歴史でもあるのです。

U:PC部には森井君のように高校入学前からパソコンを使い込んでいる生徒もいますが、そうでない生徒の方が多いです。今村君は1999年春に入学してから、パソコンを使うようになった生徒です。

今村君:僕はこのクラブに入って、メールの書き方、ホームページの作り方、キーボードの指の使い方などができるようになりました。まだ知らないこともたくさんありますが……。

■校内LANの構築とPC部員と野球部

Y:校内のLAN整備やパソコン教室も、かなりの部分が手作りだそうですね。

U:校内のLAN整備も、ネットワーク・ケーブルのモジュラーの圧着技術を身に付ければ、かなりの部分は手作り可能で、その方が事後の運用にも都合がよいのです。
 素人では困難な部分の経路確保(防火壁の貫通、階下の床貫通、点検口の設置、教室床工事)だけを業者に依頼し、あとは自分たちで引き回しました。
 とくに、パソコン室の教室内ケーブル配線、フリー・アクセスの床の溝にケーブルをはめ込んでいく仕事に、生徒たちは喜んで取り組んでいましたよ注19
 校門から、ここパソコン室までは、かなり距離があるでしょう。業者に機材を運んでもらうと、何十万円ものお金が必要になります。実際、見積書にはその費用が書かれていたのですが、「そういう力仕事は、野球部の生徒にやらせます」と、見積金額から外してもらいました。
 わが校では、何回か遅刻すると、罰として校庭の草むしりやフェンスのサビ落としをしないといけないのですが、そういう生徒に、パソコン室の配線を手伝わせました。草があんまり生えてないところの草をむしったり、ほとんど人が行かないところのフェンスのサビ落としよりは、よっぽど生産的でしょう。
 学校にパソコンやLANを導入するという機会は、何年かに一度しかないため、先生は慣れていません。だから、見積書に書かれている経費は、ぜったい必要だと思ってしまいやすいのです。業者のいうことや、出してくる見積もりをすんなり受け取らず、「これはどんな作業ですか」といちいち確認して、自分たちでできそうな力仕事を見つければ、コストを下げられます。
 自分たちの学ぶ教室を自らの手で作るのは、ある意味では、自然なことです。モジュラーの圧着は高校生の手で十分にできるし、モール貼り注20や結束帯(ケーブルをまとめる部材)の利用も、覚えてしまえば、お金を払ってやってもらう必要のない作業です。

Y:学校内にLANのケーブルを張り巡らせる技術を詳しく説明している書籍『学校に乱入しよう 〜ネットデイ実施マニュアル〜』注21も発行されていますしね。

U:ネットワーク環境を与えただけでは、オタクなことをしかねないPC部員たちですが、指示をしておけば、校内端末やケーブルの敷設、学校のWebページの制作、ネットワーク利用者のガイドライン作りに、大活躍してくれています。
 先生が買ったパソコンのネットワーク設定や、先生が年賀状に使いたい写真のスキャンまで手伝ってくれました。
 さらに隣にある、菰野中学校が企業のリース・バック・パソコン約20台を譲り受け、セットアップしたときのサポートや中学校のディスプレイの調子がおかしいときには、森井君が様子を見に行って注22、直してくれました。
 このようなスキルの高い生徒はパソコン部の中で切磋琢磨してもらうわけですが、学校のネットワーク(物理的な部分)や端末のメンテナンス、公開Webサイトの運用、放課後補習や教員研修のアシスタントなども手伝ってもらっています。その代わり、彼らにはPC室の特権的な利用を認めています。
 パソコン部というのは概して、ゲーム・オタクのような生徒が集まりやすいのですが、そういった生徒もクラブの仕事をこなすうちに、いろんな貢献ができることを実感します。また、ネットワークの表舞台で活動できるのは、生徒たちにとっても面白いものでしょう。
 よい意味でも悪い意味でも高校生の情報収集能力は大人顔負けのものがあり、生徒から教わることも本当に多いです。
 しかし子供がゲーム的な感覚をインターネットにそのまま持ち込んでしまうと“掲示板荒らし”などの行為に罪悪感を持たないようなケースもあると聞きます。スキルのある生徒たちがネットワーク上での“良識”について考える機会を持ち、ネットワーク上でリーダーシップが取れるようになればいいなと思っています。
 1999年度の文化祭では、PC部員たちが「高校生のためのHow To Internet善のマニュアル」注23を作りました。内容は、「基本用語解説」、「電子メール」、「掲示板・チャットのマナー」、「インターネットにおけるネット犯罪」、「著作権について」で、本校での「ネットワーク利用者が守るべきガイドライン」として利用しています。

■公立高校もその特色をWebで自らアピールする時代に

Y:浦田先生は、JPNIC(日本ネットワークインフォメーションセンター)の運営委員をされていますよね。いつからですか。

U:1998年度から、教育部会にかかわっています。ちょうどED(教育機関)ドメインの滑り出しの時期でした。

Y:EDドメインが発行されるようになったのはいつからですか。

U:1999年2月からです。それまでは、小・中・高校は地域ドメインを申請していました。地域ドメインは5年前からあったのですが、その5年間で学校関係は、300ドメインしか取得されていません。一方、EDドメインは、1999年2月から12月までの間に、1400ドメイン取得されているのです。
 EDドメインを作ったことで、小・中・高校が、ドメインを取る傾向が進んだといえます。
 ドメインは、インターネット上にその存在を明らかにするためのものなので、外に向けてのサービスという性格がありますが、これまで学校(とくに公立)には、そういった外へのサービスが必要だという価値認識がなじんでいませんでした。しかし、日本の高等学校の場合、ドメイン取得は10パーセントをすでに超えているわけで、“高校も(公立でも)独自ドメインを取って、Web公開”という時代になっていくようです。
 EDドメインは、保育園からの申請もありました。保育園児がインターネットをするというより、保護者向けに情報を流す必要があるんでしょうね。

Y:なるほど。今回は、長時間にわたり、楽しい話を聞かせていただき、どうもありがとうございました注24

修学旅行の様子を撮影した翌日に配信
注1 三重県立菰野高等学校
三重県北勢地区、三重郡菰野町に位置する全日制普通科高校。1998年に創立50周年を迎えている。背後に鈴鹿山脈の御在所岳を仰ぎ、豊かな自然環境に恵まれる。交通アクセスは近鉄湯の山線の菰野駅あるいは東名阪自動車道の四日市インターチェンジ。http://www.komono-h.ed.jp/参照。

注2 '99『インターネットと教育』フォーラム
「K12インターネットと教育研究協議会」によって、1999年11月28日(日)に大阪で開催された。この第二弾が、2000年3月11日(土)に東京で開催される「インターネットと教育フォーラム2000」。

注3 NIC
Network Interface Cardのこと。ネットワーク・カードやイーサネット・カードなどともいう。

注4 cronコマンド
cronは、crontabファイルに記述された内容を参照して、指定された日付・時刻で定期的にコマンドを実行する。

注5 「BEBOPネットワーク利用研究会」
1997年、三重県のデジタルコミュニティズ事業を機に発足、データ圧縮やTeXで有名な松阪大学の奥村晴彦氏が代表を務める。学校におけるネットワーク運用担当者らを中心に、現在会員数20名。日常的なMLとオフ会の開催を行っている。メンバーの相互支援によって技術情報の交換や運用ノウハウの共有を実現している。

注6 bebop.gr.jp
bebop(ビーバップ)とは、1940年代後半から1950年代初期にかけてのモダン・ジャズの最も初期の形式。

注7 TurboLinuxでの構築・運用の勉強会
「Turbolinux4.XによるGateway機の構築 各種設定について」のページには、「2枚差しネットワークカードの認識」、「IP Masqurade」、「DHCP」、「Squid」、「セキュリティ対策」、「POPの始動」の項目について記述されている。

注8 HDE Linux Controller
サーバーの各種設定および起動/停止、ネットワーク設定、ユーザー・アカウント管理、アクセス・ログ閲覧、システム・ログ閲覧、バックアップなどが、Webブラウザからコントロールできる。開発元は、ホライズン・デジタル・エンタープライズ。詳しくは、http://www.hde.co.jp/参照。

注9 「東海スクールネット研究会」
1994年12月12日に設立された、学校でのインターネットワークを促進する草の根団体。どうやってインターネットにつなぐのか、いかに教育に役立てるかを徹底的に研究しており、ほかの地域の同種の研究会からも注目されている。http://www.schoolnet.or.jp/schoolnet/参照。

注10 UPS(Uninterruptible Power Supply)
無停電電源装置。停電や瞬断、落雷などの思いがけない電源トラブルによる電源供給瞬断時に電源を供給することで、電子機器を保護するもの。

注11 電源供給がきっちりしたところ
電気通信事業者には、周りが停電になっても停電しないような特別な電源設備もあるそうだ。

注12 ティーム・ティーチング
1つの教室に2人の教師が入って教えること。

注13 けっこう気合を入れて作ったんですよ
ホワイト・ボードに書くことは、PowerPointで時間ごとに切り替わるようにし、標準語でしゃべったそうだ。一時期、大学の先生から「画期的だ」と問い合わせもあったという。

注14 リアルネットワークス
米Real Networks, Inc.の100パーセント出資子会社。事業内容は、Real Networks, Inc.のインターネット用音声・映像配信ソフトの国内輸入販売及びサービス。詳しくは、http://www.jp.real.com/参照。

注15 SMIL
(Synchronized Multimedia Integration Language:「スマイル」と発音)
SMILは、W3C注16Synchronized Multimedia(SYMM) Activityの一環として開発された、XML 1.0をベースにした記述言語であり、動画、音声、テキストなど、異なるメディアのオブジェクトを同期させるもの。SMILを使用することで、Web上でスライド、音声、ビデオ映像、文書を同期させた、マルチメディア・プレゼンテーションを実現することができる。
回線速度によるメディアの選択や、日本語や英語といった言語によるメディアの選択も可能。

注16 W3C(World Wide Web Consortium)
W3Cは、米マサチューセッツ工科大学計算機科学研究所(MIT/LCS)、フランス国立情報処理自動化研究所(INRIA)、日本の慶應義塾大学SFC研究所(Keio-SFC)がホスト機関として共同運営に当たっており、World Wide Web(WWW)技術に関する情報の提供をはじめ、作成された規格を実現する標準的コードの実装、新技術を応用したさまざまなプロトタイプやサンプル・アプリケーションの開発などに取り組んでいる。詳しくは、http://www.w3.org/参照。

注18 「我が愛機PC-9821Cs2の歩み」
森井君のPC-98関係のページ。

注19 生徒たちは喜んで取り組んでいましたよ
その様子はWeb上で写真公開された。

注20 モール貼り
モールはケーブルを保護するもので、ワイヤー・プロテクタとも呼ばれる。普通に使うモールには、1〜3号の種類がある。1号モールは2本、2号モールは3本、3号モールは7本のケーブルを収容できる。モール貼りとは、このモールを、壁に貼り付けていく作業。

注21 『学校に乱入しよう 〜ネットデイ実施マニュアル〜』
1999年9月、エヌ・ジー・エス発行、学校ネットワーク適正化委員会編、252ページ、2,500円。詳しくは、http://www.nes-k.gr.jp/参照。
LANの設計、配線の技術が非常に詳しく書かれていたのと、LANがないところにLANを設置するときの心配りや実施例が豊富に含まれる親切な内容。

注22 森井君が様子を見に行って
菰野中学校の大立目先生は、同校出身で、当時は、菰野中学校と菰野高校は交流があったが、いまは隣にあるものの、ほとんどないそうだ。そのため、パソコン関係で交流の機会ができたことを、菰野中学校の校長先生も喜んでおられるという。

注23 「高校生のためのHow To Internet善のマニュアル」
PC部制作のこのマニュアルの「はじめに」では、森井君が次のように書いていた。
『…… インターネットはゲームのようなイメージがあるかもしれませんが、ゲームの世界とは違って現実とつながっている第2の現実です。ゲーム感覚でインターネットを利用すればとても危険なこともあります。このガイドブックでは、その正しい利用法から活用まで分かりやすく説明してあります。……』
なお、このマニュアルは、http://www.komono-h.ed.jp/html99/index.htmlで公開されている。

注24 どうもありがとうございました
取材後、菰野町にある「湯の山温泉」の希望荘に連れていっていただき、露天風呂からの知多半島、伊勢湾の夜景を満喫した。湯の山温泉は、鈴鹿国定公園の御在所岳ふもとの絵野高原にある。

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Last modified: Mon May 21 14:27:04 JST 2007 by Tomoko Yoshida