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2004年4月号掲載 よしだともこのルート訪問記

第90回 外部スタッフにも恵まれた理想的な情報教育部隊
〜龍谷大学 深草学舎 情報教育ネットワーク〜

新井 潤(あらい じゅん)さん
龍谷大学 経済学部 専任講師専門は情報科学
寺尾洋子(てらお ようこ)さん
龍谷大学 文学部 専任講師(2004年3月現在)
専門は認知心理学、情報リテラシー
東澤雄二(ひがしざわ ゆうじ)さん
龍谷大学 教学部メディア教育課 課長
二口徹也(ふたくち てつや)さん
龍谷大学 教学部メディア教育課
大隅光一朗(おおすみ こういちろう)さん
龍谷大学 教学部メディア教育課 常駐9年目
ワールドビジネスセンター株式会社 所属
隨念佳博(ずいねん よしひろ)さん
龍谷大学 教学部メディア教育課 常駐8年目
ワールドビジネスセンター株式会社 所属
緒方 挙(おがた けん)さん
龍谷大学 教学部メディア教育課 常駐8年目
ワールドビジネスセンター株式会社 所属
酒井いづみ(さかい いづみ)さん
龍谷大学 教学部メディア教育課 常駐7年目
ワールドビジネスセンター株式会社 所属
※所属部署・肩書は取材当時(2004年3月)のものです。

龍谷大学とは
1639年(寛永16年)、京都西本願寺境内に「学寮」を設置したのが龍谷大学の始まり。今回訪問した深草学舎(京都市伏見区)には、経済学部、経営学部、法学部、それぞれの大学院、文学部の1・2年生、短期大学部がある。そのほか、大宮学舎(京都市下京区)には文学部の3・4年生と大学院があり、瀬田学舎(大津市瀬田)には理工学部、社会学部、国際文化学部とそれぞれの大学院がある。

龍谷大学 深草学舎 情報教育ネットワーク −RIVERS−
教学部メディア教育課が管理、運用する情報教育ネットワークがRIVERSと呼ばれている。5号館情報棟の3階に4室、4階に5室、5階に4室の計13室の情報処理教育の実習室および自習室を持つ。各室50台規模。
http://rivers.ryukoku.seikyou.ne.jp/

■大学における、システム管理業務のアウトソーシング

 「代わりのいないシステム管理業務の増大によって、教職員や社員に過度の負担がかかる」ことが、決して良い状態ではないと、当事者はみんな分かっています。しかし、「システムを構築するためのものにはお金が出るけれど、それを運用する人にはお金が出にくい」。
 そんな状況が、まだまだ多くの大学や企業で続いているのが現実ではないでしょうか?
 龍谷大学 深草学舎 情報教育ネットワークは、4年半前の1999年9月号で訪問しています。そのときは「伝統ある大学と外部技術の調和が支える教育環境」というタイトルでした。システム管理業務を中心にワールドビジネスセンター株式会社(以下、WBC)にアウトソーシングを行い、豊かな教育環境を実現する様子と、ネットワーク環境の詳細を中心に紹介させていただきました。
 今回またここを訪問したのは、当時はまだそれほど定着していなかった、外部会社からの技術者に常駐してもらう「システム管理業務のアウトソーシング」が、この4、5年の間に大学でも導入されるようになってきたことに、現在筆者が非常に注目しているからです。
 現在の龍谷大学 深草学舎 情報教育ネットワークは、4年半前に紹介したネットワーク環境をこの夏に全面リプレイスするという状況で、その仕様が着々と決定されている最中でした。
 新しいシステムについては、まだお伺いできませんでしたので、システム管理業務と講習を担当している外部スタッフと、学生アルバイトスタッフの業務について中心にお尋ねしました。

■情報処理ネットワークは教学部メディア教育課が担当

よしだ(以下、Y):教学部メディア教育課注1が情報処理ネットワークの運用を担当していることから、WBCからの外部スタッフは、教学部メディア教育課に常駐なさっていることになるのですね。

東澤:はい。WBCさんは、現在深草学舎に7名常駐しており、5名がシステム管理を担当、2名がマニュアル作成・講習会の実施を担当しています。
 情報処理教育用クライアントPCは約600台と、院生用の部屋にあるPCの面倒を見てもらっています。
 授業で使う情報処理実習室が10部屋、自習室が2部屋あって、どの教室でも同じ環境が得られるようになっており、情報処理実習室は20時の時点で授業のない部屋は閉め、自習室(現在は2部屋で、2004年夏からは3部屋)は、21時35分に閉めます。部屋の開閉もWBCさんの仕事です。まとめると、リスト1のようになります。
 そのほかのコンピュータ関連の業務、たとえば教職員、図書館、キャリア開発部のPCに関しては、別部門が管理しています。また、大学全体のインフラに関する業務は、龍谷総合情報ネットワークオペレーションセンター(RT-NOC)注2という組織が担当しています。

新井:つまり、7名のWBCさんにお願いしている内容は、情報処理教育用のハードウェア、ソフトウェアの管理ということになります。そこを使う学生へのサポートは、別部隊の学生アルバイトチーム(LA:Learning Assistant)が担当します。LAは約40人いて、常に1〜3名が自習室に待機しています。

Y:WBCさんの人数は年々、増えてきたわけですね。

大隅:5年前からはすでに7人という人数になっていました。人数的に充実していますから、龍谷大学さんに常駐していることで、WBC社内の者からはうらやましがられることが多いですね。

Y:ほかの大学に常駐している注3、WBCのほかのスタッフとは、技術的な情報交換はなさるのですか。

大隅:多少の情報交換はしますが、こういう環境を作っているといった話をすると情報漏洩になってしまいます。その辺りは注意して会話することになります。

リスト1 外部スタッフ(WBC)の業務
システム管理担当(5名)の主な業務
  • ユーザー管理、半年に1度のクライアントの初期化、教室管理、性能管理、機密管理
  • 障害対応として、ハード/ソフトのメンテナンス、資源管理
マニュアル作成・講習会担当(2名)の主な業務
  • 講習会
  • マニュアル作成(学生が利用するアプリケーションや演習室の使い方について)
  • ドキュメント管理

■限られた学生利用の時代から全学生利用の時代へ

Y:大隅さんは常駐9年目ということですから、この情報教育ネットワークの変遷を経験してこられたわけですね。

大隅:私が来てすぐのリプレイスで、クライアントのOSがWindows 3.1からWindows 95に変わったのですが、当時は、スペック、HDDなどの面でサーバー機に余裕がなかったことや、教室が4つしかなかったこともあって、コンピュータを使える学生は、授業を取っているか、講習を受ける場合に限っていました。全学生にIDを発行し始めたのは1997年夏のリプレイスからで、サーバー機器にも余裕ができましたし、教室の数も現在の規模になりましたから。
 サーバーがWindows NTとUNIXに、クライアントがWindows NTとMacintoshになったのも、その時期です。2000年のリプレイスで、クライアントはすべて液晶ディスプレイになり、2003年夏には、サーバーもクライアントもWindows NTからWindows 2000にバージョンアップしました。そして現在、2004年夏のサーバーとクライアントの全面的なリプレイスに向けて、1つずつ仕様を決めている最中です。

Y:1997年から全学生にIDを発行するようになったとのことですが、学生へのパスワードの再発行は即日ですか?

東澤:はい。ただし、再発行を3回申請すると始末書を書くことになります。

Y:新入生にログイン名とパスワードを渡す時点で、講習会も行うのですか?

東澤:はい。4月の講習会を始めたのは4年前からです。「共通情報基礎テキスト」を使った講習を3回コースで実施しまして、1回目は4月の新入生のオリエンテーション期間にやります。そして、3回の講習を通じて、この大学でコンピュータを使うために最低限知っておくべきことが学べるようになっています。

寺尾:いわゆるマナー講習会ですね。新入生全員ですからかなりの数になり、WBCさんの講師に加えて、院生の講師にも教壇に立ってもらいます。

大隅:講習会で行う指導内容に統一性がないといけないので、教壇に立つ院生に対して、酒井が事前講習会を実施しています。

酒井:講師をされる院生の前で、私がまず講習会を実施してみせて、その後、院生の方には模擬授業をやってもらいます。

■担当OSを約1年ごとに交代して運用

Y:サーバーには、Windows 2000とUNIXの両方があるということですよね。

新井:1997年のリプレイス時にWindowsのWebサーバー中心ではダメだという判断で、ここのWebサーバーにはUNIX(Solaris)のApacheを中心に使っています。私以外の教員の希望で、WindowsのWebサーバーもありますが。

Y:なるほど。で、WBCさんの中でUNIXサーバーを担当しておられる方に、「私のUNIX」のコラムを書いていただきたいのですが。

緒方:現在は、私がUNIX担当です。

隨念 :WBCのシステム管理者で、担当するOSを約1年ごとに交代しているため、現在のUNIX担当者は緒方ということになります。
 Windows 2000、UNIX、Linuxと、3つのOSを順番に担当することで、全体が見えるようになります。システム管理者が1人になる時間帯注4には、すべてのOSに対して障害対応をする必要がありますから。

Y:遅番に当たった担当者は、22時まで学内でネットワークを見ていることになるんですね。勤務時間のシフト勤務なんですが、朝は10時30分に出勤するのが楽な人と、早く来て早く帰りたい人とがいると思うのですが、交代してもらったりはできないのですか?

大隅:それはできません。1週間交代でシフト勤務をしていますので、基本的には交代していないのです。やむを得ない事情がある場合のみ、シフトに穴が開かないように職員の方と相談のうえ、要員どうしで交代しています。

Y:システム管理を外部の方にお願いすることによって、朝から夜まで、必ず誰かが教育ネットワークを見ている(障害があったら対応してもらえる)体制が作れるのですね。教員が授業や研究の合間に担当したり、職員が従来の仕事の合間に担当していると、そうはいきません。

寺尾:外部の人がこれだけ入っているのは、めずらしいと思います。まだまだ教員が頑張っている大学が多いと思いますよ。私はいくつかの大学を見てきましたが、止めてはいけないネットワークの部分は、専任の方にお願いするのが正解だと思います。

Y:それが正解だと分かっていても、お金がかかることですから、実現しない組織もあるでしょう。ただ、今回、理想的な組織を雑誌で紹介することで、少しでも状況が好転する組織が増えればと思います。

■厳しい審査で選ばれる学生アルバイトのサポート要員

東澤:先ほど、学生のパソコン利用のサポートをお願いしているといっていたLAには、龍谷大学 深草学舎 情報教育ネットワークのWebページ注5作りや、各種アプリケーションのマニュアル作りも担当してもらっています。
 マニュアル作りに関しては、構成のアドバイスや内容の確認、そしてDTPソフト(Quark Xpress、あるいはPageMaker)の使い方は、WBCのマニュアル担当者、酒井さんなどが指導しています。

新井:制作に半年から1年かかりますが、LAは責任を持って1冊のマニュアルを作り上げてくれます。絵が得意なメンバーが表紙も作ります。

Y:学生アルバイトに仕事をしてもらう場合、きちんと指導できる体制が必要ですよね。「分からないことはWBCのマニュアル担当者のお姉さんにいつでも聞ける」という体制があれば、学生でも立派に仕上げられると思うのですよね。いま、そこの掲示板でLA募集のポスターを見てきましたが、採用試験があるのですね。

二口:私がLA募集の担当者なのですが、現在、新学期に向けて募集中です。自薦でも他薦でも全員、筆記試験と面接を受けてもらうことになっています。

寺尾:LAは、何度かの面接と、かなり難しい筆記試験と実技で選ばれるんですよ。このような経験は就職に有利になるというウワサもあり、非常に人気があります。選ばれた人に対しては、学生への対応などの講習会も実施して、実際に業務に入ってもらうことになります。

Y:面接を何度もするんですか?

東澤:LAを希望してきた時点で概要を説明するために面接して、筆記試験を受けてもらった後で、「試験はどうだった?」という感じでまたしゃべったりするので、結果的に、何度か面接することになるわけです。

Y:筆記試験の問題を見せていただけますか? たとえば、「設問4 Webサーバ(UNIXのApache)の設定変更を行う場合、何というファイルを編集すればよいでしょうか。」という問題が、UNIXの知識を問う問題ですね。

二口:私は1年前から担当していますが、設問4の問題に答えられたLAは、この1年間にはいなかったですね。

Y:前号でルート訪問させてもらった、プロジェクト 電版の土井大信さんも、大学時代、深草学舎でLAをしていたと話しておられました。でも、土井さんのころはLAになるための筆記試験はなかったそうです。

 それと、これ以外にも、UNIXの知識を問うような設問が何問かありますよね。ファイルのアクセス権のrwx属性を問う問題もありますし。
新井:ファイルのアクセス権のrwx属性は、UNIXを使ってなくても、WebページのデータFTP時に必要になる知識なので、答えられる学生もいるでしょう。

Y:何%ぐらい正解していれば合格するのですか。

二口:実は、厳しく採点して「何点以上は合格」としているのではないのです。論述式の設問に、きちんと説明できているかといった、全体の様子からLAとしての素質を調べているような位置付けの筆記試験なのです。

新井:ところで、土井さんは、以前ここのLAの勉強会で、「Linuxのインストールの仕方」というテーマで講師をやってましたよ。

Y:LAは勉強会をしてるんですか。講師を呼んで?

新井:講師は自分たちで代わりばんこにやっていることが多いみたいですよ。テーマは業務に関するものもあるし、業務にはあまり関係のないテーマだったりするようです。土井さんが学生だった当時は、とくに盛んでしたね。当時は私も講師を買って出たりもしていましたね。

■大学のシステム管理者ならではの苦労とユニークな修了試験

Y:大学のシステム管理者ならではの苦労や楽しさなどをお聞きできれば……。

寺尾:学生の名前には、PCで扱えない漢字があるのが苦労する点ではないでしょうか。留学生もいますし、龍谷大の場合、お坊さんの名前の場合もあるでしょう。

隨念:そういう漢字は、カタカナか平仮名で登録しています。大学側からは、毎年学生の名簿をデータでいただくのですが、もらった時点で中黒の点になっていたり、何もなくなっていたりすることがあります。汎用機で登録した名前をパソコンのデータに変換した時点でそうなってしまうのでしょう。名前にはフリガナが付いていますので、それを見て、私たちでカタカナか平仮名を入力しています。

寺尾:たとえば、隨念という名前も変わっていますが、隨という字は、JIS X 0208注6に入っており、パソコンで扱えます。

隨念:ときどき、隋という字に間違われていますけど。急いでいるときに、自分自身も、隋で代用したこともあります(笑)。

寺尾:私も担当している「情報リテラシー」の講習会の後に、修了試験を実施しているのですが、その試験の仕組みがおもしろいんですよ。
 試験自体は、ワープロで文字入力させたり、あるディレクトリにファイルをコピーさせたり、Webで情報検索させた結果を書かせるようなものです。問題はWebで出題されるので、この試験をするときには、ホワイトボードにURLを書いて、各自でそのページにアクセスして、ログイン作業を行うと、ランダムに組み合わされた問題が出てくるという仕組みになっています。各自の問題が違うので、カンニングや相談はできません。
 また、文字入力の問題文は、ずる賢い学生がカット&ペーストしようと思ってもできないように、画像として貼り付けてあるなどの工夫をしています。

Y:「ランダムに組み合わされた問題が画面に出てくる仕組み」は、この大学で作られたのですか。

新井:はい。私がプログラムを書きました。問題文は、寺尾さんとWBCの講習担当者が考えて、増やしてくれました。問題文はそれぞれ約100通りあって、それが4問、組み合わされて出題されますから、同じ出題はほとんどありえないと思いますよ。よしださんもやってみますか(リスト2)?

Y:Rドライブに問題文があるとか、届いたメールを読んでそれに答えろとか、宝探しゲームのようで楽しいですね。ログインした人に問題メールを出す仕組みもあるんですね。これの合格の基準は?

寺尾:いろんな項目のチェックリストがあって、いくつ以上×が付くと不合格というふうに決めています。

新井:変なところで改行してしまっているようなミスで落ちていますね。問題がランダムに作成されますから、学生の再試の問題も作る必要はありません。

寺尾:この試験に合格すると「到達度評価試験実行委員会」発行の「龍谷大学コンピュータ技能2級 到達度評価試験」合格の賞状が、ちゃんとプリンタからプリントアウトされるのですよ。

Y:いいですね。合格したのだから、就職の履歴書に書いてもいいんですよね。

新井:2級があって、1級がないところがちょっと悲しいですが(笑)。

Y:各自が得意なことを担当して、楽しい仕組みができあがっているのですね。久しぶりに新井さんと寺尾さんと話していて、10年ほど前に一緒に「京都テクニカルライティング研究会(わかりやすいマニュアル研究会、通称わかまる)」をやっていた時代を思い出しました。また、楽しいことをやりたいですね。これからも、情報交換をよろしくお願いします。

 来月は、龍谷大学瀬田学舎の情報教育ネットワークの取材記事をお届けします。お楽しみに。

リスト2 あるURLにアクセスして、ログイン名、パスワードを入力すると、ランダムに組み合わされたと言う問題が表示される
龍谷大学コンピュータ技能2級 到達度評価試験

設問1 Rドライブの「評価試験」フォルダの中の「試験問題」フォルダの中の、問題016ファイルをQドライブにコピーし、その文章に、以下のレイアウトを加えなさい。

...

設問4 試験問題を書いたメールがあなた宛に送信されましたので、それを受信し、そこに書かれている指示に従って、解答しなさい。

「厳しい審査で選ばれる学生アルバイトのサポート要員」
注1 教学部メディア教育課
2003年4月にメディア教育課が1つの課として独立する前までは、授業環境の構築という位置付けで、教務課の一部門だった。

注2 龍谷総合情報ネットワークオペレーションセンター
龍谷大学全体のインフラを確保している組織。
http://longlong.fks.ryukoku.ac.jp/~rtnoc/

注3 ほかの大学に常駐している
WBCが常駐する大学は、次のとおり(2004年2月現在)。京都大・京都外国語大・京都学園大・京都光華女子大・京都女子大・京都造形芸術大・(財)大学コンソーシアム京都・滋賀県立大・同志社大・奈良大・佛教大・立命館大・龍谷大。

注4 システム管理者が1人になってしまう時間
5人いるWBCのシステム管理者の勤務時間帯は、1人が固定、ほかの4人がシフト勤務という形態を取っている。
平日 (1)毎日8時45分〜(1人、固定)
(2)8時45分〜17時15分(1人)
(3)10時30分〜19時(2人)
(4)13時30分〜22時(1人)
土曜日は、8時45分〜17時15分(1人)。

注5 龍谷大学 深草学舎 情報教育ネットワークのWebページ
http://rivers.ryukoku.seikyou.ne.jp/のページのこと。

注6 JIS X 0208-1990
1990年にJIS X 0208-1983の改定版として日本規格協会から出された6879字の文字表。16〜47区に第1水準の漢字2965字、48〜84区に第2水準の漢字3390字、01〜08区に非漢字524字が収められており、基本的にJIS X 0208-1983のコードを継承している。

私のUNIX #16 〜緒方 挙さんのUNIX〜

●OS環境:Solaris、Windows 2000、MacOS X Server

 管理対象であるUNIX環境はSolarisです。導入した年代によりバージョンはさまざまですが、とくに問題なく稼働しています。作業は、Windows 2000 Professional(SP4)クライアントで行っています。ほかの管理対象にはWindows 2000、MacOS X Serverもあります。
 自宅では、Solaris 9(Intel版)とWindows XPで極めて小さいLANを組み、仕事の準備やテストを行っています。よくやるのは、どのような行為がSolarisに異常を起こすのかを試すことです。仕事柄、トラブル関連の知識は多く身に付けておきたいですから。
 現在の仕事を始めた当初からUNIXに惹かれていました。CUIでのオペレーティングがいかにもコンピュータを操っているようで格好良く見えたのです。そのためにタイピング練習もしました。UNIX担当をしているいまはとても幸せです。

●シェル:csh

 職場環境のデフォルトシェルだったので使い始めました。タイピングが好きなので、ヒストリ機能はほとんど使いません。

●シェルの設定

 ほぼデフォルトですが、プロンプトだけ次のように設定しています。

set prompt = "$host$cwd < \! > "

●エディタ:vi

 利用するUNIX環境が、SolarisだけでなくLinux、MacOS Xなど多岐にわたるため、標準的なviを使うようになりました。業務でよく使う機能は置換です。この機能さえあればほかに何もいりません。

●そのほかのこだわり

 冗長性の維持を心がけています。たとえば、アプリケーションのバージョンアップで、上書きせず別名ディレクトリに旧環境も残すなどです。

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Last modified: Mon May 21 13:30:40 JST 2007 by Tomoko Yoshida