2004年2月号掲載 よしだともこのルート訪問記第88回 ブロードバンド時代のキラーアプリケーションを目指して
|
緒方敏博(おがた としひろ)さん SOBAプロジェクト開発スタッフ |
浦下将治(うらした しょうじ)さん SOBAプロジェクト開発スタッフ |
産官学共同研究プロジェクトSOBAとは SOBA(ソーバ、Session Oriented Broadband Applications)プロジェクトでは、ブロードバンド上にP2P(Peer-to-Peer)接続されたコンピュータ間で、動的・リアルタイムなコミュニケーション/コラボレーションを実現するアプリケーションのためのフレームワークを開発した。 2001年に産学協同プロジェクトとしてスタート。2002年に「広帯域通信網上の仮想空間応用ソフトの研究」として文部科学省の「科学技術振興調整費」による委託業務に採択されたことにより、産・学に官が加わり、産官学共同プロジェクトとなった。 2002年7月にアルファ版を公開し、2003年10月24日には正式バージョン「SOBAフレームワーク1.1」をリリースした。研究プロジェクトは2005年3月までの予定で、早い段階でSOBA Inc.(仮称)を設立することを目指している。 http://www.soba-project.org/ |
私のUNIX #14 〜緒方敏博さんのUNIX〜●OS環境:Linux、hp-ux、Solaris、Windows 2000/XP、Mac OS X、Mac OS 9UNIXとの付き合いは大学に入って以来で、もう十数年になります。最初に触れたのはSunのワークステーションで、C言語の演習課題をこなす程度の使い方でした。現在は、P2P技術を応用したフレームワークの研究開発に従事していて、主に、ファイアウォールを隔てても、P2P通信が可能となる仕組みを模索しています。ファイアウォールを越えてデータを中継できるサーバーの開発を行っているのです。そのサーバーが動くプラットフォームとして手元で使っているUNIX環境が、Linux、hp-ux、そしてSolarisです。 普段、仕事用に提供されていてメインで利用するPCはWindows 2000やWindows XPですが、これらにはCygwinをインストールし、Cygwinのターミナルから、あるいはTera Termで、SSHやTelnetを使ってUNIX環境にアクセスし、プログラムのコードを書くなどの業務を行っています。 プライベートではMac OSを愛用しています。MacSSHを使って、自宅からインターネット経由で職場のLinuxやhp-uxなどのホストにログインし、各ホストを渡り歩いたりしています。 幸か不幸か、このような多様な環境で開発に従事できています。 ●シェル:sh、bash、csh、tcshルートのシェルとしてshを使いますが、ユーザーとしてこのごろ主に使うシェルは、bashです。Linuxを使う機会が多くなったためです。長い付き合いとなっているのはcshやtcshで、hp-uxではcshを使っています。個人で使うPCはもっぱらMac OSで、Mac OS X上だとtcshを使っています。●シェルの設定どのUNIX環境でも共通に行うシェルの設定は、主にプロンプトとlsに対するエイリアスです。そのほかは、各ホストに応じてPATHを追加したり、rmコマンドを利用するときに「-i」オプションを付ける程度で、特殊な設定はできるだけ避けています。プロンプトの設定は、Linux、Solarisやhp-uxなどの環境を渡り歩く機会が多いため、次のようにホスト名が分かるように、そしてシンプルな表示を好んで使っています。Cシェル系のプロンプトでは%を$にします。
lsのエイリアスは、どんなUNIX環境でも共通して次のような設定を行っています。
カラー表示ができるUNIX環境の場合には、オプションの「--color=auto」をさらに付け加えています。 Windowsを使う場合にはCygwinを利用していますが、Windowsではファイル名に日本語を用いている場合も多いため、上述のエイリアスで、オプションの「--show-control-chars」を付けて、lsで日本語の表示もできるように設定しています。 ●エディタ:vi、EmacsEmacsも使いますが、よく使うエディタはviです。マシンの設定や管理などルートとしての作業も多く、各種設定ファイルを編集するときにはviで十分だ、と勝手に思っています。プログラムを記述するときも、テキストを作成するときも、viを使い続けて10年以上になりました。最近は、いろいろあるviの中でも、vimをメインに使っています。現在携わっている技術開発では、WindowsとLinuxとの間でファイルを共有することが多く、Windowsで作成したテキストファイルは、Linuxで開くとき文字コードの違いで文字化けしてしまいます。vimを使う場合に覚えておきたいのが、次の、文字コードを指定して読み込むためのvimのコマンドです。
これからも、viは使い続けることになりそうです。 ●そのほかのこだわりターミナル画面のデフォルトサイズが、半角で80文字×24行で表示される環境に慣れ親しんでしまっているため、1行に入力するテキストは、全角で35文字程度で必ず改行することにこだわっています。電子メールを書くときも、プログラムのコードを書くときも、基本的には、1行は35文字程度で、無意識に改行してしまいます。「慣れ」ですね。日常、私宛てに送られてくる電子メールで、1行の文字数が全角で40字を超えて改行されていないという場合、私の環境では文章を読みにくくなってしまうのが、悲しいです。 そのほか、文章を書くときは、英数字は半角で必ず表記し、絶対に全角による表記はしないというこだわりと、カタカナは全角で表記するというポリシーは貫きたいです。 |
[前回記事] | [トップ] | [次回記事] |