本文で紹介したインターネット上のアプリケーション(ソフトウェア)を さまざまな目的に活用することができます。たとえば電子メールや電子ニュー スを利用した医療相談、Webを利用したオンライン取引などです。本文で述べ たアプリケーション以外にテレビ会議システムやバンキングシステムが開発さ れています。テレビ会議システムは単に会議だけではなく、遠隔医療や遠隔教 育に使われています。
匿名性にはプラス面とマイナス面があり、匿名性をなくすべき/守るべきと いう二者択一的に断じることはできません。プライバシーを保護するという名 のものに、匿名性を悪用し、他のシステムを破壊したり、誹ぼう中傷したり、 他人の利益を不当に害する行為が問題で、それを排除する必要があります。
電子メールをやりとりしたり、Webページへアクセスすると、サーバやプロ バイダに何かしらの足跡が残り、そこから問題行為をする者をたどることも可 能です(そういう者は、みつからないようにいろいろの手段をとってきますが)。 現在、情報は各組織の判断の元で管理されていますが、そういった通信データ を、プライバシーの観点からどのように保護するのか、犯罪があった場合に、 そのデータをどう的確に使うのかといった法的、社会的ルールの確立が必要だ と考えます。